「陽子」さんへ (N哉さんの詩を読んでの感想文)/ベンジャミン
いうセリフが効果的で、いやぁこれは確かに悲しいよなぁと納得してしまいます。たとえば日常の中に詩を感じるとき、何気なく口にした言葉が詩であるならば、それはとても素晴らしいことだとぼくは常々思っているのですが、この作品を読むと、必ずしもそうではないのかもしれないと考えさせられました。
そして後作「父さん、詩人と付き合ってしまいました」においては、まずタイトルを読んだ時点で「付き合っちゃったよ!!!」という激しいショックを受けたことは言うまでもありません。前作同様、語り口は手紙文で、陽子から父親へ宛てたものとなっています。しかもその内容が「心配した通り」という期待を裏切らない書き出しで、それが陽子
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