凄いぞ!TOP10 LGBTIQの詩人たちの英詩翻訳 しょの2」田中宏輔2/室町 礼
 
当然でしょう。この翻
案が原作の反転という構造をもっているから一見それが筋が
通っているようにみえる。
でもわたしは田中宏輔氏がそういうことわかってこの翻訳調文
体をやったとは思えない。それは本人が一番わかっているはず
ですが、わたしには無自覚なままこの文体に文学主体の意識が
放棄されて流れ込んでいる印象をうける。
翻案作品は原作の構図を反転して、母の愛が揺らぎ、抱擁が
不安定になり、語り手自身も傷ついているという方向を選ん
だ。ならば文体そのものが揺れなければおかしい。
ところが「〜なんだ」「〜なんだけど」「ちゃって」の均質な
語尾論理接続が整然とつづく。
田中宏輔氏は詩
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