小説の習作 原稿用紙三頁 #01/田中教平
する事にした。するとデスクの上のペットボトルの空が気になって、それを二階に持っていこうと思った。
二階キッチンでは妻のカナが皿洗いを終えたところであった。
「皿洗い、ありがとうね」
カナが応える。
「ありがとうって、言ってくれないと思った」
ユウスケはペットボトルのラベルを破り取ると、水で中を洗った。そしてキッチンの上にペットボトルを置くと再び、冷えた階段を下りて、一階書斎に入って、椅子に腰かけた。
書斎はすっかりあたたかくなっていた。
ユウスケがマインドフルネスの瞑想をしようと、時計に目をやったとき、カナがそっと書斎に入ってきた。
そして、手の甲をユウスケの頬に当てた。
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