一日半/田中教平
 
よくならないし、カナも腰を悪くするのではないかと。そして、ユウスケとカナの自宅に至る為の小道に、ブロック塀があったのだが、持ち家の老婆が施設に入ったのか、空き家になると、それからブロック塀も取り壊される手筈となり、ユウスケは内心、これでよく気が巡る、と喜んだ。しかし、実際は、ユウスケとカナの持病も一進一退の状況が続いていた。
 ユウスケは神社に向かった。一月の初めの頃、カナといっしょに初詣に行った神社だった。さて、ここで気を引き締めて、再度、お参りをしようか、とも考えた。しかしその計画は早々、崩れた。頻尿のユウスケが尿意に襲われたからであった。神社のトイレが使用不可能である事が分かると、気を急い
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