咲子?/たま
 
りかけているひとのかたちを、「祝」という漢字であらわしていることもわかる。この(ひと)とは、巫女または神官であり、語りかけているものは祝詞であると、現代のわたしたちは解釈するだろう。しかし、よく考えてみると、漢字が生まれたのは四千年余り前のことで、少なくとも一八〇〇年前の「説文解字」という中国の字典には、現代も使われている「祝」は存在していたはずだ。
 おそらく漢字というものは、神という存在があったからこそ、誕生したものだといえるだろう。神と、わたしたち人間の意思の疎通をはかる手段として、目に見えるたしかなかたちが必要だったということ。その物証として、牛の骨や、亀の甲羅に残された甲骨文字があると
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