咲子?/たま
「まあ、そうだけど……来年はさ、ショウコといっしょに帰らなきゃいけないね」
「どこへ?」
「ぼくの家だよ」
「あ、そっかあ……ん、緊張するなあ……」
咲子が上京した理由はもうひとつあって、東京には幼なじみの敦子がいたからだ。保育園から高校まで同じ学年だった敦子は、東京の私立大学に入学して戸越でひとり暮らしていた。上京した咲子は、敦子のマンションに同居することができたから、なにひとつ不安はなかったという。
「ね、ショウコ……」
「なに?」
「あっちゃん、さみしくないかなあ」
「ううん、だいじょうぶよ。敦子ね、彼氏できたみたいだから、いつまでもあたしがいたら邪魔なの」
「えっ、ほ
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