凄いぞ!TOP10 「冬のいろ」そらの珊瑚/室町 礼
 
氷の花を咲かせる

このように、意味の切れ目ではない場所で改行を入れることで、
読者は「冷たい空気を少しずつ、胸に痛みを覚えながら吸い込む」
ような、たどたどしい呼吸を強行される。流暢に読ませないことで、
冬の「動きにくさ」や「硬さ」をリズムとして体現しています。
ま、みんさん、こういうのはどなたもやってますけどね。しかし、
この詩がさらに一歩踏み込んで巧みなのは、
言葉の響き(音韻)に注目すると、前半と後半で質感が変化してい
ることです。
前半は「しろい」「冷気(れいき)」「肺(はい)」「氷(こおり)」
「蟻(あり)」などと、
「イ」の語尾音便が連続しています。「イ」は口
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