大寒の頃/田中教平
 
飲んでいたものの、日に日に酒量は増え、買ってくるのはウイスキーの小瓶であったが、一日で一瓶空けるようになってしまった。
 ユウスケは素面のとき、昔、自分がまだ精神科病院に入院していて、退院時に貰った書類に目を通した。
 すると、向精神薬の説明欄に、「飲酒厳禁」と書かれてあることに気づいた。それから慌てて禁酒する事になった。
「美味しかったよ、カナちゃん、もう動けない」
カナは手際よく、料理の後片付けを行った。これにユウスケが協力してしまうと、かえって邪魔で、倍の手間がかかってしまうことはユウスケにも分かっていた。
「じゃあ、僕、今日の日記をパソコンで書く」
 キッチンとリビングは自宅二
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