大寒の頃/田中教平
 
宅二階にあった。ユウスケは一階、書斎に向かい、ノートパソコンを立ち上げると、今日一日のあらましを書いていった。ときに不満めいた事を書いてしまう日もあったが、この日記は、ユウスケの心を洗うルーティンの一つだった。
 ユウスケは常、心を純にしておきたいという欲望を持っていたが、心が純なのは、カナの方だった。
 新年明けて、ふたり初詣に行ったときのことだ。神社に向かう道の途中のコンビニエンスストアの道端で、黒い服を着た青年三人が座り込んで話したり、スマートフォンを弄ったりしていた。
 ユウスケはその三人を越して、もうすぐ神社だという所で
「なんだよ、新年早々不良かよ、暇だな」
と言った。即座
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