凄いぞTOP10! 『迷いの森について』夏井椋也/室町 礼
 
、その逆で「私は
オーナーである」という宣言が分散する自己を統括す
る「超越論的な主体」を設定しているので、ラカンの
精神分析的な視点から見ると「鏡像段階」における自
己像への固執ということになるかもしれません。
※ラカンは、イメージや直観的な思い込みの世界を「想
像界(imaginary)」と呼んでいます。自己像への固執は、
この想像界から抜け出せず、現実の不完全な自分を受け
入れられない状態です。これは自己愛(ナルシシズム)
の原点であり、自身の像を「理想の自分(理想自己)」
として愛する一方で、その像を維持することに固執しま
す。(=「迷いの森のオーナー」)そして鏡の中
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