血から血へ/由比良 倖
 
替えて
それぞれの宇宙を淡々と
DNAに刻み続けて行くことだと思うから

私はここにいます
百年後も相変わらず
世界の畦道として
電子音のオルゴール程度の
命を湛えて

世界が滅びるのか、続くのか
何にも分かりません
アメリカの大統領が
核ミサイルのボタンを押すのか、とか

でも、思うに
私とあなたを繋げるのは
ミサイルなんて飛んでこない世界

ここで私は待っています
世界地図の外で
全てが完璧に平等な場所で
私は酸素でありメロディ
そしてあなたの、細胞の思い出

私はあなたのテロメアの中にいます
全ての人類の思い出が仕舞われた場所
世界の裏路
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