血から血へ/由比良 倖
 
淡い、私は多分旋律なんです
そして、私は多分液体で、
気体でもあるのです
私は世界の密やかな抜け道
言葉が私を通り抜けて行き
私は歳を経る毎に
透明感を増していく

時間には区切りなんて無いのに
朝6時が来る(何処から?)度に
もう終わったんだ、って感じる
お気に入りのペンで、キーボードで
夢とか、黒い風とか
頬を伝うことのない
幻の涙について書いてみたり

私は限りある命のひとつなんだな、って感じます
私はメロディを精製する、
私は、私にとっては唯一の通り道
急に生命感が湧いてきたり
ただ判子を押すみたいに詩を書いたり
シナプスの夕焼けをネットに晒したり
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