さんぜんとひとしずくのいっぱい/あらい
あちこちからつまんだ舞台の骨格に送っても、
カーテン越しに漏れ、それにしても反動を立たせ
返事はなく、坂をまがり 名残の湿り気が
では三日月。と、痕跡をみると――
わずかに曇らせている
横たわるキノウのパンフレット。すべてを掘り出しては形を変える ジュウジのペンダントランプ(ひかりがガラスの場にひくと、漂う度合いがノックして)同心円の蝙蝠を嵩とし切る。〈無機質ながら等級雲列)翡翠色の静寂部が吻をビニルに降らすと、その隣に、文言が汚い字で理(おさま)っている
情 なあ なんの用途も持たないために
中 心 配
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