短い日記/由比良 倖
 
情が一気に湧いてきて、それらがひとかたまりになると、とても寂しい、と思うけれど、その寂しさが心地よかったりもする。鬱からは微妙な距離を保っている。今日の分の、頓服とか安定剤や睡眠薬を、いつの間にか全部飲んでしまっていることに気付くと、もう何にも僕には助けが無いような気がするけれど、それはそれでまた、自分がこの世から少しだけ追放されたような感じがして、その空虚感が少しだけ心地いい。でもやっぱり寂しいなあ、とは思うんだけど。けれど最近は、苦しいとまでは思わない。
 清潔さとか、優しさを誰かに提供する嬉しさとか、胸が温かくなる生き生きした感情が欲しいと思うけれど、身体が重いし、声も掠れてるし、誰かに連
[次のページ]
戻る   Point(3)