短い日記/由比良 倖
し、夜明けに眠って昼に起きて、無理矢理、肉まんとかシリアルを喉に押し込むと、まるで自分がただ燃料補給をしているだけの、言葉を解するだけの、機械になったような気がする。父が仕事から帰宅する時間を少し恐れている。機械から、生活世界の人間に自分をシフトさせる感覚が気持ち悪いからだ。これから何十年も生活出来るのか不安になる。両親はおそらく僕より早く死ぬだろうし、仮に僕がこの家にひとり残されたとして、まず、ひとりで買い物に行けるのか、とか、そもそも何かを食べる気になるのか、とか、餓死するんじゃないかなあ、とか現実的で些細で、今考えるべきでは無いことで不安になる。そして読書に逃げている。
いろいろな感情が
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