林檎、あるいは生贄の友達/牛坂夏輝
ような場合には
この亜麻色の犬たち
この記憶と青ざめた聖なるタコたちへの
最も論理的な賛辞を
考えなければならないだろう
論理は常に愚弄された誠実な称賛を必要とする
友達よ
きみの鋭角的な汗をともなう肉体労働は
ときに
活発な虚無の中央で倒れた
平原の雲雀のように
不可視の臆病な熾火に
そっと引き上げられる
その動きが
ぼくの制定された障害物の奥に
一枚の光の地下道の写真を張る
四角い狂気
褐色の炎
か弱い不安のための薄い膜
天使は骸骨の芸術を愛する
活発な虚無のように最前列で透明化した
ウサギの心臓の中の羽毛の夢のような
疾駆する音
[次のページ]
戻る 編 削 Point(5)