真夜中の産物/ホロウ・シカエルボク
残虐な殺戮のイメージはいつだって俺をほんの少し冷静にした、それが俺にとってどんな意味を持つのか俺にはわからない、それはずっと俺の中にあったし、時々はグロテスクに蠢いたりもした、挑発的なカラーリングで脳細胞が刺激されて眠りを妨げるくらいの喧しさだった、真夜中に見知らぬ電話番号から着信があった、興味本位でコールバックするほど愚かでもない、こんな時間に他人の電話を鳴らせる人間の心理というのはどういうものだろうか?俺には想像もつかなかった、俺の思考の及ぶ領域ではない、俺はそれについて考えることを止めた、イメージはおそらくそのままの意味ではない、一人でも多く殺すべきだとか、そういう…そういう領域を意識し
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