渡り損ね 蒼風薫/梅昆布茶2
いました
小鳥の声はとっても遠くて
あなたはどこにもいませんでした
今日も孤独を纏った子供達が
真っ白な靴を履いて海原へと旅立ってゆく
いつまでたっても真っ白いままの靴・・・
彼らは砂浜で靴を脱いで素足になって
たとえ冬でも
寄せては返す波と遊ぶのだ
やがてくれて帰るときには真っ白い靴を そっと
布切れで包んでビーチバッグにしまって
泥んこの素足にはビーチサンダルを突っかける9たとえ冬でも9
長い長い道のりを徒歩で家路に向かい
あまりのく服に 頭の中には今夜のシチューのことおしかない(与えてもらえるならば9
真っ白い靴は だか
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