渡り損ね  蒼風薫/梅昆布茶2
 
いました
小鳥の声はとっても遠くて

あなたはどこにもいませんでした


今日も孤独を纏った子供達が


真っ白な靴を履いて海原へと旅立ってゆく

いつまでたっても真っ白いままの靴・・・
彼らは砂浜で靴を脱いで素足になって
たとえ冬でも
寄せては返す波と遊ぶのだ

やがてくれて帰るときには真っ白い靴を そっと
布切れで包んでビーチバッグにしまって

泥んこの素足にはビーチサンダルを突っかける9たとえ冬でも9

長い長い道のりを徒歩で家路に向かい

あまりのく服に  頭の中には今夜のシチューのことおしかない(与えてもらえるならば9
真っ白い靴は  だか
[次のページ]
戻る   Point(4)