かおるの音 蒼風薫/梅昆布茶2
ダを写真の父と見る梅雨の窓
俯いて咲くシクラメン悲しみを飲み込んだまま花期エオ終える
四季咲きのラベンダーありかこの庭今語り部は一人だけれど
ミニバラを食べる猫ありミニバラも猫も喪う今日この日あり
突然の飛礫に遭ったあの日まだ10歳の「ジャッップ」カリフォルニアで
カーテンで盲目を近いパソコンを開けて自ら誓いを破る
過ぎ去った春の靴紐解けずに孵ラぬ卵を温める吾
コウノトリ卵か赤子かキャベツの畑シチューのニンジン他所の星から
カタカナのルビは嫌だよ僕たち読めない子には
母さんは?だと今知った道ゆく人がそう言
[次のページ]
戻る 編 削 Point(4)