名乗らぬ海の心音を、聴く 蒼風薫/梅昆布茶2
神妙になって場所を選びーその小さな島でただ1樹の陰で子供達は円座になり(子供は7人居た)弔うように〜頭を垂れてほんの少しだけ泣いてみせる/若い男の声の残像が色彩となって現れ(七色の)やがて昼食だと母親たちに呼ばれたから
一旦誰かしらのポケットにしまわれて潮騒ー暗転夜空、星と星と(・・・帰りたい・・・)ポケットの中から聴こえるのは名乗らぬ海の心音だった/再び
夕日の頃が訪れ子供達は話し合いを重ねた結論としてロザリオをビードロの瓶に護らせて海へと『帰るんだね」(きっと)「帰るんだね』という囁きと祝福とを添えて
〜涯を悟る旅にロザリオはこの良き日に/かの操縦士はそれをそれを
[次のページ]
戻る 編 削 Point(5)