再び出逢う人形劇三国志─土曜の午後の記憶/花野誉
小学生の頃、土曜日、たまたまついていたテレビから、心を鷲掴みにされる歌が流れてきた。
それはエンディング曲で、その時は何の番組かは分からなかった。
放送局はNHKだった。
翌週の同じ時間より少し早めに、NHKにチャンネルをガチャガチャ回し、テレビを観ると、それは人形劇「三国志」という番組だと分かった。
それはそれは美しい人形達が、今まで知らなかった中国の歴史を演じていた。
最初の頃は、エンディング曲が聞きたくて観ていた。
だいぶ後、その曲が細野晴臣氏の作詞作曲のものだったと知り、「どおりで」と納得した。(子供時代、細野晴臣が誰かなんて知らなかった)
毎週観ている内
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