「知らない」/秋葉竹
 


「こんなあたしにも
心は、あるんでぇ、

ちょっと、いーかげんにして」

ていう寝言を聴いた

えっ、起きてんの?
と勘違いしたけど
ホントにただの寝言だったよ

えーっ?
そんな想いさせてるの、ダレ?
ま、まさか私じゃないよね?

でも、
そんな寝言を云うわりに
そのあとはとてもしあわせそうに
スースーと寝息を立てて寝てる

なに、それ?

わけわからん


わからないこともいっぱいあるけれども
でも、一緒にいる理由?
それは

「知らない」



あの年
真夏の花壇に咲いていたのは
なんの花だっただろう?
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