イメージについて/足音に影を落とす (白と黒の考察)/洗貝新
 
じています。
当時の状況を暗い場面でリアルに再現する歴史的な意味付け
そして馬上から見下ろす主人公のこころの内に秘匿された暗闇の部分。
第三者の立場で画面を眺める我々に、
、その暗闇の部分が容赦なき残酷な審判の鐘と鳴り響き伝わってくる
我々は我々自身が秘匿したであろう神の存在を否定しなければならない、という
耐え難い慚愧の念に駆られてしまうのです。

ここまで書けば鋭い読み手の方々にはもうおわかりでしょう。
あの映画のあの場面で使われた白と黒の演出効果とは、
過去の歴史を辿り現実に振り返ると同時に、人間本来の存在理由を超越して考えさせられる非現実
そして、主人公或いは作者の眼
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