「神秘体験について3」/ジム・プリマス
ぶしにつけたテレビでは、長野オリンピックのモーグル競技の表彰式の中継をやっていて、表彰台の上村愛子選手のはつらつとした、表情を見ていたら、高校生の頃に、ゆき別れになった、同級生の女の子のことが脳裏に浮かんで、切なくて、悲しくて、心細くて、みっともない話だが、涙が止まらなくなってしまった。
大泣きしながら思わず「俺はこれから、どうすれば良いのでしょうか?」と、言葉に出してしまった。
すると、天井から暖かい光がさしてきて、その途端に、意識は快晴の空のように晴れ渡って、すべてが満たされて、それでいながら、精神は活動的になり、血沸き肉踊り、身体は充足感で満ち、すべてから解放され、なんの憂いも執着も
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