わたしはもりをでて、またもりにかえる。/あらい
ぎ捨てた下着に見るコウモリのハネを忘れないように。朽葉色に変色した炎がはなびらに追従するのをじっと待つ
身につけたままの帽子や靴下だけ白紙を封緘するポスターかなにかのような醜態でもあったら。游ぐ姿を創造する。皮を剥ぐように窓から射し込む雨風がせいぜい息を切らせて、身についた幸運を引きつった笑いに書き流す
蚯蚓を這わせたのは何も鈍い蟒蛇が、目の前でこまい虫がうずくような、身震いする程のキラメキであっただろうが、情けないばかりで淫猥にもならない。手のひらを返して陽の光を透かしてはなでわらうキメラだ
すべてはぼんやりとした少女の顔に伝染る。消えたと思えばすぐに新しい形で再生する。軽やかな
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