血の動乱/ホロウ・シカエルボク
 
たからね、彼らの仲間に入るのだけは御免だねっていつだって思ってるんだ、人は生まれた時光を見るのかもしれない、でも、その瞬間まではずっと、闇の中でじっとしているじゃないか、物事の側面だけを見て、すべてをわかった気になってはいけない、たったひとつの要素だけで構成される事実などどこにもありはしないのだ…俺の欲しいものはいつだって血に塗れていた、そのぬるぬるとした手触りが、温度が、俺自身の生命と最も深いリンクを繋ぐことが出来た、つまりそれが、俺自身が思考し続け、書き続けていることの答えなのだ、答えが出ることは良く無いことだというやつも居る、大事なのは答えを求め続ける過程なのだと、それはもちろん一理あるし、
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