血の動乱/ホロウ・シカエルボク
 
たいものを書きたいように書けるようになってからだったような気がする、闇の中で考え事をしてはならない、必ず悪い考えになるから―そんな言葉がある、でもそんなのは、ただ闇に惑わされているというだけのことだ、地に足のついた思考は環境によって矛先を変えたりはしない、どんな場所に居ようと、必ず何かを掴む為に稼働する、そんな風に思えないのなら、いっそ考えることなど捨ててしまえばいい、何を選択したところでそれに見合う得と損というのはあるものだ、その先に何があるかって?さあ、知らない、だって俺は、思考することを諦めたことは無いからね、なんせ生まれてこのかた、たいして頭を使わずに生きて来た人間の面ばかり見続けて来たか
[次のページ]
戻る   Point(2)