血の動乱/ホロウ・シカエルボク
正しく抗う術も持たない、能書きは一流だが、それを具現化出来るほどの能力も無い、ひとつことわっておくけれど、俺は自分がその只中に居る時から若さというものをそう捉えていたよ、そう、自分自身が若いことを否定していたんだ、そのことで多少損をしたこともあったかもしれないけれどね、でもさ、何を選択したところでそれに見合う得と損というのはあるものだ、選んだ道を肯定することには何の意味も無い、だって結局はそこから何処かに辿り着くかどうかは自分次第なんだから…いつからか俺は闇を恐ろしいと思わなくなった、むしろどこか懐かしいとさえ感じるようになった、それがどうしてなのかはわからない、だけど、それは俺がある程度書きたい
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