百行詩/田中宏輔
 
八行目のリフレインで

五十八行目は五十九行目のリフレインで

五十九行目は六十行目のリフレインで

六十行目は五十六行目のリフレインである



六十一行目は朗読の際に読まないこと

六十二行目は朗読の際に机をたたくこと

六十三行目は首の骨が折れるまで曲げること

六十四行目はあきらめること

六十五行目はたたること



六十六行目は揮発性である

六十七行目は目を落とした瞬間に蒸発する

六十八行目ははずして考えること

六十九行目のことは六十九行目にまかせよ

七十行目は他の行とは分けて考えること



七十一行目は正常
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