百行詩/田中宏輔
すべての行と同じである
四十六行目は四十七行目とよく連れ立って散歩する
四十七行目は四十八行目ともよく連れ立って散歩するが
四十八行目はときどきもどってこないことがある
四十九行目は五十行目と散歩するときは寄り添いたいと思っているが
五十行目はそんなそぶりを微塵も出させない雰囲気をかもしている
五十一行目は慈悲心を起こさせる
五十二行目も同情心をかきたてる
五十三行目は寒気を起こさせる
五十四行目は殺意を抱かせる
五十五行目は読み手を蹴り上げる
五十六行目は五十七行目のリフレインで
五十七行目は五十八行
[次のページ]
戻る 編 削 Point(11)