掌/201
いくばくかの眠りののちに
順当に死んでいく 光
老いさらばえた愚かさで
燃え尽きていけ 雪が舞うように
それを見た子どもたちが叫ぶ
星だ と
秒針が指すものと 君のくせっけ 洗濯機のブザー
コピパナスの黒猫が約束する 幸せ と
処理落ちするほどの嵐
片付いた部屋の隅で痛みに蹲る
陳列された死体
もう 歩けない
鏡に映る 無数の笑顔
笑顔の嘘 嘘の本当 本当の真実
誓いと祈り 願いと希望 理想と傲慢
知覚と嗅覚 嗅覚と視覚 視覚と聴覚と
無数の 笑顔 笑顔 笑顔
何の為に 生えた 歯なのだろう
戯れに 弾き始めた 夜の弦
字が読めないから
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