スイッチを切れ、稼働音は邪魔にしかならない時だってあるさ/ホロウ・シカエルボク
だかそれをすると凄く冷静になって、集中して物事を考えることが出来るのさ、そう―そういえば一度だけ、この遊びで酷い目に遭ったことがあった、いつのことだったか、そう、確か中学ぐらいの時だ、もう夜遅い時間だった、俺は眠る前にこの遊びを試してみようとして、危うく肉体を失うところだったよ、ふわっとしてさ…魂だか霊体だか知らないけれど、明らかに俺の身体から出て行こうとしていた、これはマズいことだとすぐにわかった、だって、そいつが抜け出れば抜け出るほど、意識が遠くなっていくのを感じたからね、どうやってその流れを断ち切ったのかもう覚えてないけれど、どうにかこうにかそいつを肉体に戻すことが出来たよ、その日以来寝ると
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