スイッチを切れ、稼働音は邪魔にしかならない時だってあるさ/ホロウ・シカエルボク
というふうに俺は捉えていた、実際、そうした予感はこれまで間違いだったことが無かった、こんな時は可能な限り時間をゆっくりと進めることだ…そんな方法をどう説明すればいいだろう?この感覚を誰かに説明しようと思ったことがない、もとより話す予定もないものだったからまったく見当もつかない、まあいい…動かずに、視線を固定して、自分の周辺で起こることすべてになるべく意識的になる、出来る限り、あらゆるものをキャッチしようと努める、そうすると時間がゆっくり流れているみたいに感じるんだ、俺は子供の頃からその遊びが好きだった、授業中なんか特に没頭してたよ、羽目を外しさえしなければ注意されることなどなかったからね、なぜだか
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