散らばった宝石/なけま、たへるよんう゛くを
やすく実現するような
幻想しか持ちあわせていないらしい
また淀んだお前のために
また風が吹く
健全な人を前にして思うには
つくづくと触れえざる貴方よ
手が狂えば消してしまうか細い灯を
あおいでいるときの欲
なんて破廉恥な
暦の作り手は 千の事例を順に挙げ
たった一つの法則をまろやかに撫で回す
時計屋が急ぐかどうかは
時計屋が急ぐと決めた時に決まる
一頭の供物も出さずに
奇跡の恩寵のみをと求めた者へ
導師たちは死を呼び寄せた
そうしなければ都市全体に災いが及ぶからだ
異教徒に剣を見せながら
その教典をよく
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