分け放つ真理/あらい
 


その色合い、手がかり、
真っ直ぐに引っ張ったりして
単調に叫んでいる。夕涼みの筆はこすって
目的地よりも抽象し
草一本もない。
泥濘の轍。
葉擦れの失笑が、また がまんした
ひいた袖口が優れていること。
不気味なほど、見えなかった。
でもたった一点が興奮している

騒がしく他愛もないもので
ブの色が濡れそぼつ。
アメにいよいよ二度見して
要るような気がして
怖くなった彼の街 すべて眦 

ただ黙って口にしないだけで、
それでなにがかわるの
だれも踏み入れることのない明後日へ
そのおもさは腫れ物に障るなぁ

巨大な月の満ち欠けに狼煙と会うと足早に嵐
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