coincidentia oppositorum/ホロウ・シカエルボク
 
だから、こちらがあまり考え込んでしまうと、そいつも自分の中にあるものを差し出すことが難しくなってしまう、折角良いものに触れているにも関わらず、考え過ぎたせいで変換の仕方を誤ってしまう、そういうことが起こるのさ、こうしようと思い過ぎないことだ、それは、正しく流れている水の道筋を無理矢理に捻じ曲げるようなものだ、こちらでどうこうしようなんて考えちゃいけない、水の流れる先を見つめ、そこからどんなものを受け取るのか待っていればいい、それは次々と現れる、言葉にするべきものもあるしないものもある、それだけ見極めることが出来ていればあとは勝手に出来上がっていくというものさ、変な色気なんか出さないことだ、それは余
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