bottomless swamp/ホロウ・シカエルボク
タパルトに直感で乗っかれるように、言葉を使ってどんなことを語ろうとしているのか認識しておいた方がいい、それは、常に書き続けていれば朧気には見えて来る、そして、朧気以上に突き止めてはならない、それ以上特定してしまうと、それは世界の端に設えられる壁になる、獣は壁の内側には居ないものだ、いつの、どんな時代だって、必ず、ベルベッドにくるまれた骨の身元は誰も知らない、でもみんなそいつの曲線にいつか抱いた思いを思い出すはずだ、いつの間にか小さな世界はすっかり夕暮れに染め上げられ、生きとし生けるものどもを迷子のような心持にさせる、ノスタルジーなんて幻みたいなものさ、でも誰もそこからは逃げられないんだ、世界の本質
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