欲望の経路/ホロウ・シカエルボク
ったっていい、俺は自分の中だけで闘争心や破壊衝動を消化することが出来るのさ、そういうシステムとテンションを長い時間掛けて築き上げてきた、それは年々制度を増している、俺が望むものにどんどん近付いている、それは俺に新しい方法を探させる、慣れ親しんだやり方で同じものを書いているばかりでは駄目だよ、と脳内に語りかけて来る、枝葉を広げる木々はより大きくなる、わかるだろう、俺が欲しいものは大まかに言えばたったひとつのものだが、細かく分けていくと気が遠くなるほどの項目で並んでいる、そして、そのひとつひとつがどんなものであるのか、俺はまだきっと把握出来ていないんだ、俺の体内にはまだ俺の知らないゾーンがある、そこそ
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