Season of Violence Author/おまる
 
閣を守りえるのか?守らないのか?まあ、守るまい。」

マスコミにチヤホヤされてすっかり上機嫌になった石摩羅は、よせばいいのに島の国有化を祝う催しを開いた。雲霞の大群のごとく有象無象が集まった。 ベロベロに酔った石摩羅、こんなことをいった。

「ねえ、君。いまはね悪人の天下なのだよ。大臣も悪人なら巡査も悪人。国家の衰運を隠し通している官僚なんかは大悪党さ。 むろん都知事も悪人なんだから私なんか、この通りスバラシイ人気ですよ。 だから君も悪人になりなさい。」

「とにかく悪人の天下になったら石摩羅の天下も同じことだね。まったく痛快だ。」





アジアの岸辺で、嘴どもがピーチ
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