モノローグ・ギャングの照準/ホロウ・シカエルボク
 
た、親族に会わせてみると実際に一緒に過ごした過去がないと到底知り得ないことをたくさん話した、なんて話は珍しくないんだよ、それでも死んだら終わりって言ってるやつらは、なにを根拠に話しているんだろうかね?まったくああいう手合いは、自分の中ですべてを完結出来ると考えている節があるからな、現実を見ないででっち上げるだけのエセ賢者さ、相手にするだけ時間の無駄ってもんだよ、そう、輪廻転生がないんなら文学だって無意味だ、音楽だって、絵だってね、それはずっと受け継がれて繰り返されながら少しずつ形を変えていくものなのだから、そういうのは感覚で理解出来ないと意味が無いのさ、頭でっかちになって、自分の枠から出て来れない
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