メモ(主に映画についてのこと)/由比良 倖
いてきたけど、また書いてみたいと思っている。音楽と言葉が完璧であることは、僕にとっては自明なことなので、寧ろ書きにくいかもしれない。
とりあえず、言葉についてその内書きたいと思っていることは……、言葉は説明や伝達の手段であるだけでなく、もともと原始時代に言葉が発生した瞬間から、それは驚きと共に発せられる詩的なものだったと思う。言葉は現代では、直線的な生活や社会の論理、つまり機能性ありきで書かれることが多いけれど、寧ろ詩や夢の論理で書かれるのが、言葉のもともとのあり方だったと思う。
言葉を呪術的なものとして捉えていたり、言霊を信じていた昔の人の方が、言葉の不思議さを、今の人よりずっと正確に、
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