メモ(主に映画についてのこと)/由比良 倖
2024年9月14日、
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昨日は映画をいくつか見た。長年、僕は映画というものにどう接したらいいか分からなかった。僕は画面のこちら側にいる。映像は画面の向こう側にあって、僕の世界と映像の世界は隔てられている。映画を見てても「画面の向こうで何かやってる」という風にしか感じられなかった。
アニメは昔から大好きだ。全てが作りものの、カラフルな世界には、いつもうっとりしてしまう。いかにも現実っぽい映画よりも、最初から作りものだと分かっているアニメの方に、リアリティを感じる。僕はもともと世界を抽象的に見ているのかもしれない。現実を、まざまざとした、掛け替えのないリアルとして感じる能力が、僕には
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