なにかが寝床にやって来る/ホロウ・シカエルボク
らわれるのなら死んでからがいいな、あんなものに埋もれて死ぬなんてあまりに悍まし過ぎる、とてもじゃないが眠る気になれなかった、彼らは戦場のハゲタカのように俺が目を閉じるのを待っているのかもしれない、俺にはそれがありありと感じられた、といって眠らずに居ることも気に食わなかった、どちらにしても彼らにとってはしてやったりの結果になるのではないかと言う気がして…携帯を手繰り寄せ、短い詩をひとつ書いてみることにした、とりあえずにせよ、そうしてみるのが一番いいのではないかという気がした、フレーズを足したり削ったりしている間、彼らは沈黙していた、なるほど、つまり、俺がなにかしらの作業に没頭している時には口を噤んで
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