咲花とかえで/日雇いくん◆hiyatQ6h0c
 
りのタイミングだった。
 少しして、ライトの様子がおかしいことに皆が気付く。やがてそれは現実のものと知ると、馬齢はキャッチャーの後ろから交代を告げた。ちなみに審判、と言っても一人だけだが、資格者を呼ぶと費用がかかってしまうので、両軍の監督が守備時にかわるがわる行っている。
「……に代えて、ライト田中咲花!」
 出番がやってきた。
「……はいっ!」
 咲花は間を置きつつ返事をし、中学生らしく元気に走っていった。スタメンのライトは足をひねり、センターに肩を貸してもらいながら戻ってきた。応急処置をひと通り取ると、馬鈴はまた審判に戻る。
――怪我した先輩の分まで、がんばらなくちゃ……
 咲
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