風が俺を撫でようとするときに友達と居てしまっては/ホロウ・シカエルボク
、もう一度会えたらあの時はごめんよと言おうと思ってるんだけど、地元には居ないらしくそれきり顔を見たこともない、中学でも、高校でも、俺は少し浮いてたと思う、目立たずに浮いていた、クラス、というくくりの中にどうしても上手く収まることが出来なかった、別にアウトローを気取っていたわけじゃない、自然にそんなところに収まってしまった、あの、有名な殺人犯が残した表現が一番しっくりくる、「透明な存在」っていうやつさ、知ってる?ブルース・スプリングスティーンも昔のインタビューで同じようなフレーズを使っているんだ、少年Aは知らなかったと思うけどね、まあそんなことはどうでもいいけど、多分俺はきっと、チームっていうものに
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