百行詩。/田中宏輔
 
九行目は五十行目と散歩するときは寄り添いたいと思っているが
五十行目はそんなそぶりを微塵も出させない雰囲気をかもしている

五十一行目は慈悲心を起こさせる
五十二行目も同情心をかきたてる
五十三行目は寒気を起こさせる
五十四行目は殺意を抱かせる
五十五行目は読み手を蹴り上げる

五十六行目は五十七行目のリフレインで
五十七行目は五十八行目のリフレインで
五十八行目は五十九行目のリフレインで
五十九行目は六十行目のリフレインで
六十行目は五十六行目のリフレインである

六十一行目は朗読の際に読まないこと
六十二行目は朗読の際に机をたたくこと
六十三行目は首の骨が折れ
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