途轍もなく赤いキャンバスが垂れ流す言語/ホロウ・シカエルボク
 
がそういう形をとって現れているだけなのだ、全身から血を吹き上げ、魚のように痙攣を繰り返しながら、その現象の裏にあるものを知ろうとした、知るべきだ―それ以外に何がある?嘆いたり呻いたりなど俺がやるべきことではない、もう俺はそんな場所には居ないのだ、どうせならお前も覚えておくといい、牙を剥く獣などみな臆病者なのだ、自分自身の内奥と闘う時こそ、殺意と憎悪をもって臨まなければならない、それこそが自分自身の、自己表現の根幹となる精神だ、わかっていたんだ、ずっと昔から、それこそが俺を現世に留めていたんだって、わかるかい、自己表現とは肉体を使って肉体から最も遠ざかる行為だ、肉体から離れる、それはつまり生きながら
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