七夕/秋葉竹
笑ましかった
七夕って
彦星と織姫に祈りを希うわけじゃないよね
中国発だから神さまというより
天帝さまかな
よく知らないや
けど
そのお饅頭屋さんにぶら下がってる
短冊のなかでそのふたつを読んで
私の希いは
ここに吊るすようなものではないな
と想ってしまった
ちょい
生々しすぎるかな
とか
秋風が
吹いてたあの部屋ふたりして
夏までもつかと笑い合ってた
天の川
などに波など立たなくて
想い出さえも川面に消えゆく
もし在れば
天の川でも渡ったよ
半月ふたつでひとつの満月
どの船も
漕ぎ出せないまま天の川
川原にゆく道さえも知らず
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