Sweet Thing。/田中宏輔
こすといった具合です。味覚、嗅覚、痛覚、圧覚、温覚、その他もろもろの感覚で混乱や短絡があり得るんです。
(アルフレッド・ベスター『ごきげん目盛り』中村 融訳)
複合感覚は人間には非常によく見られるものなんだそうです──一般に考えられているよりも、ずっと多いんですって。たとえば、音を匂いとして感じる人とか、色で味を感じる人とか
(ドナルド・モフィット『第二創世記』第二部・7、小野田和子訳)
共感覚とか、複合感覚とかと呼ばれるものがある。言葉は、つねにそういった感覚を誘発させてきたのではないだろうか? 詩人のつくったすべての引用のコラージュがそうだとはいえないのだが、詩人の
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