嵐の痕/秋葉竹
ぎた
はずの
跡の
絶望の
トラオアー
夜が好きだった 彼女の
面影ばかり 夜には追ってしまう
夜が 怖いのは そういうわけで
それは憂いを叫びに変える 永遠の牢獄
美しい人
の
生命が
ひとつ ふたつ 散るように
しとしとと降り頻る彼女の涙みたいな
夜の夢の痕
だけが
いつまでも
残り香となって僕のあたまを狂わせる
僕を 狂わせた 嵐は
もう 去ったはずなのに
僕はいつまでも
狂ってしまっている
激しい嵐が 過ぎ去った
朝の
からみつく 光の トレーネ
激しい 嵐が 過ぎ去った
そのあと
訪れる 新し
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